出会いカフェ急増─援助交際の温床にも、取り締まり難しく日経ネット関西版 2007/09/23配信大阪市内の繁華街で出会いカフェが増えている
都会の街角でありふれたカフェやバーの営業スタイルを隠れみのにした「出会いカフェ」が社会問題化している。見知らぬ男女が意気投合すれば、場所を移して自由な交際を――の触れ込みだが、一部では援助交際や買春などのあっせんの場に。来店者も先刻承知のようだが、店側は「客同士の問題で、預かり知らぬ」。店を直接取り締まる法律がない中、大阪府警は監視を強める。
今年7月、愛知県内のホテルで女子高校生(16)にみだらな行為をした男性会社員(29)が児童買春禁止法違反容疑で逮捕された。2人は別々に「出会いカフェ」に足を運び、店で知り合ったばかりの客同士だった。
インターネットで検索すると、東京都内の約60店を筆頭に、名古屋や神戸など大都市部を中心に100近い店が登場する。大阪府警によると、営業届の書類上は普通のカフェやバーなどと同一のため、「出会いカフェ」だけを抜き出して数字を把握するのは難しい。大阪市内で15店前後を確認しているが、「店の数はもっと多いかもしれない」と話す。
店の従業員を通じて男性の方から女性に声を掛けるか、その逆かの違いはあるものの、料金システムは似たり寄ったり。女性客は無料で入店できるが、男性客は有料制。大阪の繁華街で営業する店の場合、登録料などの名目で入店時に1万円近くを支払い、“意気投合”した女性と2人で外に出る時点で紹介料名目で3000円を払う。
ある店の常連という20代と30代の女性会社員に話を聞いたところ、悪びれた風もなく、小遣い稼ぎの援助交際目的であることを認めた。しかし、店側は「出会いの場を提供しているだけで、客同士のやりとりには一切関知していない」とうそぶく。
テレホンクラブなどのような風俗営業法の対象となる営業形態と異なるため、現行の法律下では営業時間も含めて規制をかけることができない。愛知県のような事件が起きたとしても、店側のあっせん行為だったとの裏付けがなければ、捜査は「個人的な違法行為」で片付けざるを得ない。
大阪府警は、援助交際や児童買春の場の疑いもあった店に対し「営業届の記載内容をチェックしたい」として、立ち入り調査した。令状に基づく強制捜査と違い、任意の調査だと客の事情聴取すらできず、真偽を確認できなかった。
同幹部は「犯罪を未然に防止するため、捜査で適用可能な法令がないかどうかの検討を進めている」と話す。
「日本の地下経済」などの著書を持つ「BRICs経済研究所」の門倉貴史代表は「若者らの性に関するモラルの乱れが、出会いカフェのような新たな性犯罪の温床を作り出している。警察と地域が連携した取り組みが必要」と指摘する。